相葉小樹及他的朋友們 ^ ^

いまや“テニミュ”の愛称で、原作コミックとミュージカルのファンだけでなく、各界から注目を浴びる存在となったミュージカル『テニスの王子様』。2003年の第1弾以来、累計動員数80万人を超える本シリーズも、いよいよ最終章に突入。最新作『The Final Match 立海 First feat. 四天宝寺』が7月30日、日本青年館 大ホールでスタートした。

地区大会から始まり、都大会、関東大会と駒を進めてきた越前リョーマ（高橋龍輝）ら名門・青春学園（青学）テニス部。全国大会では宿敵・氷帝らとの死闘を次々に制し、ついに因縁のライバル立海と決勝戦を迎えることに。第1試合から青学部長・手塚国光（馬場良馬）と立海副部長・真田弦一郎（兼崎健太郎）の激しい戦いが繰り広げられるなか、なぜか忽然と姿を消していたリョーマ。部員たちに連れ戻された彼は、なんと記憶喪失になっていて……。

数々の名シーンを生み出してきた本シリーズも、ついにラストスパート。客席の照明が落ち、ボールの弾む音とコートを駆ける足音というおなじみのSE（効果音）が聞こえてくるだけで会場の熱気はマックスに。歴代でも人気の高い立海が再登場ということで、キャスト・スタッフ共に幕開きから気合いが伝わってくる。芝居・歌・ダンスというミュージカルの要素に、音と照明でテニスの試合を表現するのが“テニミュ”の醍醐味だ。最終章ということもあり、上島雪夫の演出・振付と佐橋俊彦の音楽がこれでもかとばかりに見どころを連打してくるのが楽しい。中でも青学・不二周助（橋本汰斗）と立海・仁王雅治（中河内雅貴）の激闘は見もの。前回の青学の対戦校である大阪の四天宝寺が時折り登場し、明るいラテンのノリで話をつなぐのもいいアクセントになっている。

初日前に行われた公開舞台稽古終了後に行われた会見では、青学キャストから高橋と馬場、立海キャストからは兼崎と中河内、そして四天宝寺・白石蔵ノ介役の春川恭亮が登壇。「頂点を目指して競い合っていて、今すごいパワーになっています」（高橋）、「心と心がぶつかり合う試合をしたい」（馬場）、「テニミュの熱は、この現場でしか味わえないですね」（中河内）、「スタッフも気合いが入っているのを感じます」（兼崎）、「決勝の物語にお笑いというスパイスを入れられたら」（春川）と、それぞれ意気込みを語った。最後にテニミュの魅力は？　と問われ、「絆です！」（高橋）と答えるなど、気合い充分のキャスト陣。今しか観られない彼らの姿を、見逃す手はないだろう。

公演は8月16日(日)まで東京・日本青年館 大ホールにて。以降、大阪、広島、名古屋、仙台、福岡と全国を巡演した後、10月1日(木)から4日(日)にはJCB HALLにて東京凱旋公演を行う。尚、名古屋、仙台、福岡、東京凱旋公演のチケットは、8月2日(日)一般発売開始。

(取材・文：佐藤さくら)